日本はROE最貧国から脱出できるか?
昨年6月に閣議決定された新成長戦略は、わが国の株式市場に大きなインパクトを与えた。この新成長戦略では、「上場企業のガバナンス強化によるROEの向上」が「いの一番」に掲げられたからである。 この提言では「日本企業の
資本課税強化は不可避~新型相続税導入の提言
日本の財政は改革の先送りで1,000兆円超の債務残高と毎年40兆円の赤字を垂れ流している。政府は利払い費用を除いたプライマリーバランス(基礎的財政収支)を2020年度に均衡させる目標を掲げ、これを国際公約にもしている。
香港の先行きに暗雲
今年に入ってアジアでNo.1の香港の富豪・李嘉誠(Forbes世界長者番付け17位)が傘下のHutchison Whampoa社とCheung Kong社の再編を機に本社機能をCayman Islandに移すと発表した。
右脳インタビュー 長谷部恭男
2015年5月1日 片岡: 今月の右脳インタビューは、長谷部恭男さんです。まずは憲法の意味について、簡単にお話戴きながらインタビューを始めたいと思います。 長谷部:
アメリカは誰のものか(米国内の民族興亡)
我が国は、安保条約により米国に国運・国防を大きく依存することになっている。米国と言えば、一体的な国家のように思えるかもしれないが、実はそうではない。政治の分野を例にとっても、民主党と共和党という二大政党がある。いずれが大
効き始めたスチュワードシップ・コード ~ファナックの株主還元策~
ファナックは新設した対話窓口を通じ19の機関投資家の声を聞き、資本効率を重視した経営にかじを切ったと4月28日の日経朝刊が報じています。じわじわとスチュワードシップ・コードが効き始めたと感じられる事例だと思います。具体的
アジアインフラ投資銀行(AIIB)創設、問われるブレトンウッズ体制
― 目次 ― はじめに:ブレトンウッズ体制に風穴をあけるAIIB 1.中国主導のAIIB創設、そして「新型国際関係」 (1)AIIBの創設 ― その経緯と問題 (2)習政権の目指す「新型国際関係」とAIIB 2.米国の懸
台湾経済の中国依存は続くのか
受託生産最大手のホンハイ及び傘下のFoxconnについては何度か触れたが、16年の総統選挙に向けて台湾の成功企業に色々問題が生じている。2014年の対中投資額は2011年のピーク時の3/4に減り中国からの製品受託額も増え