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岡部陽二
国際金融人・岡部陽二の軌跡: 好奇心に生きる
二〇一七年(平成二十九年)七月に「一満州難民の体験記」と題して小学校五、六年生の頃の経験録を日本工業倶楽部の会報に寄稿した。 驚いたのは、このエッセーを読んだ娘が、父親が体験したこのような苦難をまったく知らず、初耳であっ
Brexitは英国経済成長の鍵
6月23日に世界の注目を集めて行われた英国のEUからの離脱(Brexit)を問う国民投票で、離脱支持が52%と残留支持をわずかながら上回り、世界の金融市場は大混乱に陥った。この混乱を受けて、先行き中長期的には世界景気の後
コーポレートガバナンス元年から一年(下)~社外取締役を考える
コーポレート・ガバナンス・コード(CGコード、企業統治指針)が導入されてから1年で、全上場会社の95%強が社外取締役を選任し、その総数は6,000人を超える規模(取締役総数の2割強)に急増した。これを評価して、2
コーポレートガバナンス元年から一年(中)~株式持ち合い解消を 考える
上場会社同士が株式をお互いに持ち合えば、株主総会における議決権による監視機能が形骸化して損なわれ、さらには経営の歪曲化を招く危険性が指摘されている。「物言わぬ株主」の比率が高まることで、コーポレート・ガバナンスの基本が毀
コーポレートガバナンス元年から一年(上)~株主総会を考える
アベノミクスによる成長戦略目玉の一つとして打ち出された「コーポレート・ガバナンス・コード(CGコード)」が東証上場企業に導入されたのは昨年6月のことである。 ほとんどすべての上場企業でコポレート・ガバナンスのあり方につい
笛吹けども踊らずの個人型DC(確定拠出年金)
運用成績によって受取れる年金金額が変わる「確定拠出年金(DC)」の加入対象者を、来年1月から実質的にすべての現役世代に広げる改正確定拠出年金法」が5月24日に成立した。 今回の改正のポイントは、企業型ではな
パナマ文書問題をきっかけに国内法制の整備を急げ
各国の首脳や親族らがタックスヘイブン(租税回避地)を資産隠しに利用していた実態を暴いた「パナマ文書」が世界を揺るがせている。パナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」の内部者が持ち出して国際調査報道ジャーナリスト連合(I
ココ債は株式よりハイリスク
本年初来、世界的に株価が急落、日本株も海外投資家の主導で株価の下げが止まらない。中国経済の減速による新興国経済の失速や原油価格の低迷に加えて、1月28日のドイツ銀行の赤字決算発表が市場をパニックに陥れた。 同行発行のココ