前回(第51回)で述べましたように、国際訴訟制度の第1の主要な問題は、「司法管轄権」です。たとえば、日本に居住している原告が、日本(原告の所在地国)の裁判所で訴訟することができるか、という問題です。現在の日本の裁判所の実

片岡: 今月の右脳インタビューは若狭勝さんです。若狭さんは東京地検特捜部副部長や公安部長等を歴任、現在は弁護士としてご活躍です。それでは最近の証拠改ざんや情報漏えい問題についてお伺いしながらインタビューを始めたいと思いま

アメリカの移民法改革は急速に推進力を失ってしまった。最大の原因はオバマ大統領が就任後、アフガニスタンでの戦争、メキシコ湾原油流出、医療改革などに手間取ってしまい、主要な政治課題である移民法改革に、ほとんど着手できなかった

閉ざされる国境 アメリカのみならず、ヨーロッパのドイツ、フランスなどで移民受け入れの道標としての「多文化主義」 multi-culturism が揺らいでいる。それぞれの国が直面する問題の背景には各国固有の問題があるが、

 米国連邦準備制度理事会(FRB)は、11月3日の連邦公開市場委員会(FOMC)で量的金融緩和第2弾(Quantitative Easing2,「QE2」)を決定した。その主たる内容は、より力強い景気回復を促し、物価上昇

アメリカ移民法改革を脅かす影 麻薬は人間ばかりか社会、国家を破壊する。人生のさまざまな苦しみ、苦難から逃れようと深く考えることなく、そして多くは単なるはずみで麻薬に手を伸ばし一時の快楽を得たとしても、問題はなにも解決しな

失意の中から アメリカ中間選挙の結果は、政権の座にあるオバマ大統領にとって、2年前のあの熱狂は幻のように見えたのではないか。大統領にしてみれば、想像を大きく上回る敗北だったのだ。かなりの落胆ぶりが映像でもみてとれる。高揚

今回(第51回)からは、まず、国際的な紛争解決制度としてこれまで伝統的に用いられて来た、国際訴訟制度を5回にわたって(国際訴訟その1からその5まで)取り上げ、その後に(第56回から)、国際的な紛争解決制度として最近盛んに

今日の社会では、紛争を解決するための制度として、大きく分けて2つの制度があります。訴訟制度とADR制度です。訴訟制度とは「裁判」による紛争解決制度ですが、ADR制度とは、「裁判以外の方法」による紛争解決制度です。「裁判以

移民の流れは、いつも決まった方向に流れる平静なものではない。しばしば波風が立ち、時にはせき止められ、逆方向に押し戻されることもある。このところ、アメリカ、EUの主要国などでは反移民の動きが高まっている。 今回はアメリカに

Jacques Callot. Les Bohemiens: Le départ 移民について、EUのフランス、イタリア、スペイン、さらにアメリカなどの受け入れ国で、急速に制限的、内向き志向への転換が目立つ。フランスは、

 我が国およびアジアにおける債券市場の振興策については、これまで様々な角度から論じられているが、ここでは「プロ向け債券市場の創設」という切り口で、ある研究会の提言を紹介したうえで、証券決済システムの改革に関して検討するこ

またぞろ、行政-マスメディア連合による犯人探しとバッシングが始まった。 9月6日付のasahi.comによると、帝京大学病院の院内感染問題で、長妻厚生労働相は「重大な院内感染が発生したらルールにのっとって報告するこ とが

外国生命保険金とは、外国生命保険会社から受取る生命保険金ですが、これには2種類のものがあります。保険業法が認める「外国生命保険会社」から受取る「適格」外国生命保険金と保険業法が認めない「外国生命保険会社」から受取る「不適

 異常気象がもたらした酷暑が続く中でも、世界は止まることなく動いている。移民・外国人労働者もそのひとつだ。少しでも光の見える地域を求めて、彼らの動きは絶えることがない。他方、彼らが目指す先進国は経済停滞に悩んでおり、移民

米国においては、ドッド・フランク・ウォール街改革・消費者保護法(Dodd–Frank Wall Street Reform and Consumer Protection Act:以下「DF法」)と名付けられた金融監督強

第7回の内部告発者法(その7)「アメリカの内部告発義務法」において「1934年証券取引所法Section 10A」を取り上げました。その際に、次のように述べました。 1995年12月22日に当時の大統領クリントンの拒否権

アメリカ最近の世論調査:「あなたはすでにアメリカに居住している不法滞在者にアメリカ市民としての法的地位を与えることに賛成ですか、反対ですか。」 賛成: 59% 反対: 39% 分からない: 2% Source May 7

金融・資本市場は、2008年9月のリーマンショックに続いて2010年4月のギリシャショックに見舞われるなど、大きな混乱が続いている。こうした金融危機の原因として、世上、規制緩和の行き過ぎが挙げられることが多く、危機の再発

第37回において強調した点ですが、今度の「国際法務シリーズ」で取り上げる法律は「国際法」ではなく、すべて「国内法としての日本法」です。この「日本法」を14種類(分野)に分類して、これまでに「独占禁止法」、「外国為替法」、

前回(第45回)では、アメリカのLLCを日本の税法上どのように取り扱うかについて検討しました。日本の居住者太郎がアメリカの居住者ジャックと共同でアメリカ・ニューヨーク州法上のLLCを設立し、そのLLCがアメリカの税務上の

医療安全調査委員会をめぐって意見の対立が続いている。厚労省案は、罰則で網羅的報告を強制し、行政の下に置かれた組織が医療の是非を裁定することを基本とした。多くの勤務医は、医療を国家統制の下に置くことになり、危険だとして反対

日本の会社法上の「会社」には、株式会社と持分会社の2つがあり、どちらも「法人」です(注1)。日本の法人税法上の「法人」には、内国法人と外国法人の2つがあり、どちらも「法人税の納税義務者」です(注2)。つまり、日本において

前回(第43回)では、対外的取引(活動)と対内的取引(活動)について検討しましたが、今回は、対外的取引(活動)でも対内的取引(活動)でもない取引(活動)として、次の4つ追加事例(その5からその8まで)を考えて見ましょう。