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経済・金融・ビジネス
人民「元」切り下げで炙り出される中国経済の構造問題 -そして米中大国関係と、踊り場の日本経済後
はじめに ニクソン・ショックを想起させた真夏の人民元ショック 第1章 人民「元」切り下げで炙り出される中国経済の構造問題 (1) ルイスの転換点 (2) 中国経済「新常態(New Real)」と国営企業 (3)Chin
先行き予測困難のリスク
中国景気の減速懸念と米国経済の底堅さという構図の中で、原油価格が揺れている。米原油指標であるWTI(ウェスト・テキサス・インターミディエート)は8月、中国人民元の切り下げを契機とした世界的な金融不安のなかで一時1バレル=
ガバナンス・コードと取締役会の受託・説明責任
東芝の会計不正不祥事の根本的な問題は、取締役会の受託責任、説明責任の認識の欠如にある。取締役はどのような考えでことに当たるべきか、役割と責任については今回導入されたコーポレートガバナンス・コードで明確に議論され、規定され
東芝の新体制の矛盾 ~臨時株主総会での株主の議決権行使に注目~
東芝に対して個人株主が歴代役員28人に訴訟を起こすよう請求しました。しかし、訴訟を起こすかどうかを判断する監査委員会に前社外取締役が残っている矛盾した構造のなかで正しい判断を下せるかどうか疑問です。この問題に対して、臨時
終わりの始まり(1):EU難民問題の行方
前回に紹介したマンガ(劇画)として描かれた17世紀の画家ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの話は、フィクション(虚構)ではあるが、かなりの程度、確認された史実に即している。その一部分だけ種明かしをすると、物語は戦争、悪疫、天災
「株式上場詐欺」には重罪を
「株式上場詐欺」には重罪を 新規株式上場(IPO)が復調し、1~6月で43社が新規に上場した。年間で73社が上場した2007年来の高水準で推移している。年内には日本郵政3社の大型上場も控えている。 ところが、2012年以
第109回 第2版国際法務シリーズ:号外版その2:「サムの息子法」(続々)
今回も第107回と同じく「サムの息子法」に関する「号外版」です(1)。第30回から第32回にかけて取り上げました「サムの息子法」が、突然、いわゆる酒鬼薔薇事件を契機として日本のマスコミで問題になりました。たとえば、平成2
再び始まった地方政府の日本企業誘致活動
あれほど積極的に外資の誘致を行ってきた中国政府はここ1・2年独禁法の乱用とか国産化政策の強化とか外資に対する嫌がらせが続き、まるで外資排斥運動が起こったかのような印象を外部に与えている。この背景は習政権の贅沢禁止令などの