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柴田明夫
国際食糧市場における日本農業の課題 ~TPP発効と日本農業への影響~
2016年5月19日の講演資料です。 はじめに:「食」(食料品という財)の5つの特徴 絶対的な必需品(⇔食糧問題) 成人男子で一日2400キロカロリー この限られた間で需給がバランスすれば価格が安定 食品の飽和性(⇔農
今後10年のリスク(資源)
2015年12月15日 目次 1. 高い資源時代の終焉(新たな「均衡点」価格の変化) 2. 2.様々な仮説 3. 今後の10大リスク(連動して複合リスクへと発展する恐れ) 4.
国産品を買い支える取り組みを―TPP大筋合意に思う
いかにも「あざとい」やり方であったという印象が強い。5年にわたって行われてきたTPP(環太平洋経済連携協定)交渉が10月5日、大筋合意されたことだ。TPPは、農業分野を含む高いレベルでの自由化、ルール形成の重視、知的財産
世界穀物在庫に見る中国の圧倒的なシェア 世界の大豆輸入の6割強を占める中国
シカゴ穀物市場では9月に入って、米中西部コーンベルト地帯が収穫期を迎えた。3年連続の大豊作が確定的となる中、大豆が1ブッシェル=8ドル台後半、小麦が4ドル台後半、トウモロコシが3ドル台後半と、いずれも6年ぶりの安値圏にあ
中国の需給改善期待から鉄鉱石価格は反発 2015年の中国鋼材輸出量は1億トン超のペース
下落を続けていた鉄鉱石価格がようやく下げ止まったようだ。国際指標となるオーストラリア産のスポット価格は、2011年2月の1トン=187ドルをピークに続落基調を辿り、今年7月には1トン=48.5ドルと約6年半ぶりの安値を付
先行き予測困難のリスク
中国景気の減速懸念と米国経済の底堅さという構図の中で、原油価格が揺れている。米原油指標であるWTI(ウェスト・テキサス・インターミディエート)は8月、中国人民元の切り下げを契機とした世界的な金融不安のなかで一時1バレル=
原油安に揺れるロシアのエネルギー問題
はじめに 一国のエネルギー戦略は、自国のエネルギー資源腑存量および国内市場によってある程度規定される。その好例がロシア連邦だ。膨大なエネルギー資源はロシアにとって最大の戦略物資である。BP統計(2015年)によると、20