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香港で数万人の香港人による抗議活動

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元元、中国本土への容疑者移送を可能にする逃亡犯条例に反発した学生を中心とする香港人の抗議活動が進み、香港警察を取り囲み香港島中心部は彼らによって封鎖された。日本のマスコミとしては中国関係はあまり悪い記事は書かないが、今回の抗議活動の香港政府側の代表はキャリー・ラム〔林〕行政長官だ。彼女については英国の伝統的な植民地経営方法でもある各地の高級官僚にその地域の最高学府に学ばせ(林さんの場合香港大学)英国流のエリート教育を行なって忠実な高級官僚を作り上げると言う物だ。ここで言う忠実とは最高幹部に対する忠誠であり、型にはまった高級官僚が生まれる。

今回のラムさんの動きを見ているとまさに上述の型にはまった官僚の典型を見ているような物だ。彼女の場合は先ず当面の最高幹部は中国共産党であり、それに忠誠を尽くすべく内容の善悪は無視してまず、逃亡犯条例を成立させるべく仕組んだが、世論の意外な反発もあり「政府は改正作業を完全に停止した。例年7月に廃案になる事実を受け入れる」=香港政府報道官の声明。廃案について彼女が関与しているか否かは別としても以上の動きから見ると、ここで一番困っているのは中国共産党と言うより、習指導部そのものとおもう。彼女についてその利用価値の大きいことを認めていたのは共産党そのものだが香港政府内に拠点を設けている位に考えていたのかもしれない。いずれにしても今となってはこれ以上supportされても困るし、 習指導部としても引くに引けない困った立場に追い込まれたとみるべきであろう。香港での抗議が収束しない背景はラム行政長官への根強い不信感があると思う。ラム長官は9日のデモの後も条例改正が必要との立場を変えず、16日の200万人デモをうけて「社会の対立が解消されない限り改正手続きを再開しない」と渋々廃案を受け入れる考えを示した。学生が求めた警察の暴力行為の調査にも応じていない。香港大学の最新の世論調査によると行政長官への支持率が32.8%で前回調査の43.3%から急落し歴代の行政長官の中で過去最低に落ち込んだ。(ラム長官の支持率は就任当初は6割以上あった。)中国寄りの姿勢が目立ち支持率は低下していたが更に今回の条例改正をめぐる対応で不人気が決定的となってしまった。いずれにしても最優秀の官僚は香港をどこに導くのかしばらく注目すべきと思う。

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