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韓国はなぜNEO問題に消極的なのか?

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情報メモ34

2018.2.2

  • 韓国はNEOの交渉に消極的

諸情報によれば、韓国は、日本のみならず豪欧諸国などに対してもNEOの交渉には応じない態度のようです。当初は、反日に根差す感情から、日本だけを特別扱いしているのではないかと疑った次第。

  • 韓国はNEOの交渉に消極的な理由

韓国が、NEOの交渉に消極的なのは、次のような理由が考えられる。

第一は、韓国政府としては、NEOが公に――非公式にでも、それがリークした場合も――俎上に上るだけでも、内政、外交、経済などに大打撃あることを認識し、恐れているからではないか。

特に、2月9日から実施される平昌五輪前に、諸外国とNEOを非公式にでも交渉すれば、文在寅が政権を賭けて実施する五輪を成功させることはできない。五輪のみならず、韓国への旅行者は激減する可能性がある。

また、経済においても、そもそも存在する北朝鮮の軍事的脅威に加え、戦争勃発の可能性が高まれば、それは韓国にとっては致命的なカントリーリスクとなろう。

さらに、韓国在住の外国人のNEOが論じられることは、韓国民を不安・パニックに陥れる恐れもある。このことは、文政権の不安定化に繋がる恐れがある。朝鮮戦争における韓国軍人の犠牲者は約20万人であるのに対して、民間人の犠牲者は133万人といわれる。文在寅政権が、諸外国とNEOについて交渉に乗り出せば、「韓国人自体の安全確保をどうするのか」、という課題が浮き彫りになる。

韓国政府・軍にとって、北朝鮮との戦争自体が過重な課題であり、本音では、「民間人の安全確保――民防――にまでは、十分な手当てができない」、と言うのが本音であろう。

韓国がNEOを俎上に上げたくない二つ目の理由は、「北朝鮮を刺激し、暴発させないため」ではないか。北朝鮮の立場から見れば、韓国がNEOの交渉に応じることは、「北朝鮮に対する軍事攻撃」の「明白な兆候」の一つとなる。今次五輪に、北朝鮮が参加するようになった一つの要因は、韓国がNEOの交渉に消極的な態度を貫いたからではないのだろうか。

  • 日本は、邦人救出をどうするべきか

韓国が、NEOの交渉には応じない中で日本はどうすればいいのか。「赤信号、みんなで渡れば怖くない」ではないが、「日本のみがNEO交渉の例外」でないのであれば、いざ戦争勃発という事態になれば、豪欧などと肩を並べて、強行突破できる余地があるのではないか。すなわち、日本・自衛隊は、各国・諸国軍と共同連携して、「地球より重い人命」を救う大義名分ができるのではないだろうか。

 

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