国政報告2015年7月
日頃から大変お世話になっています。 先月につづき、外交の話になります。
国益にかなわぬ「地球規模の日米同盟」
まず、先月号でも主張したとおり、安倍総理が米国議会で「地球規 模の日米同盟」を約束したことは、まったく国益にかなっていません。 米国から圧力があったのであれば、同情の余地はあります。しかし、 私が報道筋や外務省などに確認した限り、そのような事実はありませ ん。 むしろ、訪米にあたって、総理から「米国が喜ぶことをすべて用意 してくれ」と外務省に指示をしたとのことです。おそらく、安倍総理 は、米国議会で力強い発信をしたいという一心から、「地球規模の日 米同盟」という方針を急に出したのでしょう。 米国に約束をしてしまった以上、安倍総理は、中東で軍事協力をす るために集団的自衛権の行使を認めようとしている、と批判されても しょうがありません。 しかし、本当の国民の関心は、米軍と一緒に地球の裏側にいくこと ではなく、「中国の進出をいかに抑止するか」のはずです。「そのため に、集団的自衛権は必要なのか」という話のはずです。 これに対する答えがはっきりしない以上、不安が広がるのは当たり 前です。