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医療・パブリックヘルス

日本の財政は改革の先送りで1,000兆円超の債務残高と毎年40兆円の赤字を垂れ流している。政府は利払い費用を除いたプライマリーバランス(基礎的財政収支)を2020年度に均衡させる目標を掲げ、これを国際公約にもしている。

   今回は医療保険(健康保険)制度の問題点をテーマとして採りあげたい。共助と公助を旨とする社会保険では負担公平の原則を徹底することが肝要であるが、この原則が大きく崩れてきている。全国民に保険加入を義務化するとともに、企

2014年6月の医療法改正で、医療事故調査制度が発足することになった。新しい制度では、院内事故調査委員会がすべての医療機関に設置される。遺族あるいは医療機関が医療事故調査・支援センターに調査を依頼したときは、医療事故調査

1 医療機能評価機構による医療事故情報収集等事業 医療事故情報収集等事業は2004年10月に開始された。筆者は発足時より総合評価部会委員を務めてきた。以下、本事業を紹介する。本事業を、事故についての正しさの認定をすべき制

◆手紙 筆者は、過日、いわき市病院事業管理者、ならびに、いわき市立総合磐城共立病院院長連名の手紙(平成26年10月17日付)を受け取った。手紙は、筆者が書いた「寄付講座中毒 浜通りの医療の置かれた状況」(1、2、3)の次

◆「権力の偏重」と自他の区別 明治の初めに福沢諭吉は、日本に広く観察される「権力の偏重」に対し、苦言を呈した。(「文明論之概略」岩波文庫) 「地方の下役等が村の名主共を呼出して事を談ずるときは、其の傲慢、厭う可きが如くな

寄附講座 寄附講座とは、本来、民間企業や行政組織などから大学や研究機関に寄付された資金で講座を設置し、研究活動を行うことであるが、医学部の寄附講座の主目的は研究ではなく、医師確保である。資金を出して寄附講座を設置し、そこ

IV  東北大学、福島県立医大は復興予算に群がった 火事場泥棒に等しい 東北メディカル・メガバンク構想の倫理的欠陥 (MRIC by 医療ガバナンス学会. メールマガジン;Vol.268, 2011年9月13日) 東北大