医療・介護の一体経営に向けて ~ 成長戦略の柱となるか <求められる強力な指導力>
政府は本年6月24日に「日本再興戦略」(成長戦略)の改訂版を発表した。医療分野で柱となるのは、「患者申し出療養制度」(混合診療の拡大)と並んで、「病院や介護施設を一体経営できる制度の導入」である。この施策は、①大病院を中核として医療複合体の形成を促進すべく「非営利ホールディングカンパニー型法人制度」(非営利HC)を導入する②大学病院や自治体病院を現在の設立母体から分離独立させ、その再編に当たってこの新制度を活用する─の2点に要約される。本稿では、米国の実例をみたうえで、日本版が成功するための鍵を解説する…。
(2014年8月21日、時事通信社発行「金融財政ビジネス」第10433号p20~27所収)