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情報メモ2 日経新聞情報散歩

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〇 次期戦闘機F22主体(1面)

  • 2030年をメドに導入する次期主力戦闘機(FX)について、米ロッキード・マーチンが世界最強と称されるF22とF35の混合型の開発を日本政府に打診したことが分かった。「門外不出」とされたF22の技術を一部開示することは、米国が日本を安全保障上の重要な相手に認めたといえる。半面、貿易と安保を天秤(てんびん)にかける米政権の思惑も透ける。
  • 米国の思惑
    1. 戦後70年以上も日本を支配してきたアメリカは、引き続き日本の独立アメリカ離れをさせない決意。
    2. アメリカは、米中覇権争いの中で、将来日本の「心変わり」に一抹の不安か?アメリカは日本を信頼していないようだ(それは当然のことだが)。
    3. アメリカの日本支配のツールは「憲法9条」と「日米安保条約」。安倍政権が憲法改正を進めようとする今日、将来も日本を支配できるか不安。次期戦闘機を日米共同開発にしておけば、日本のアメリカ離れを阻止できる。
  • 日本の思惑
    1. 「日米同盟強化」と「防衛産業・技術の基盤強化」のジレンマ。

〇 「中国の貢献評価」、金正恩、王外相と会談(7面)

  • 米朝首脳会談に備えパワーバランスの改善の一環として中朝関係を強化。
  • 中国側の目から見れば、「米国の圧力が加われば北朝鮮は『庇護を求めて哀願してくる』」と映るだろう。中国は、北を支配下に置くことが国益。この点は米国に譲れず。
  • 中国は、アメリカを上手にコントロールしつつ、「先制攻撃もさせず」かつ「北も南も支配下に置く」ことを目指すしたたかさ。

〇 トランプ氏、(北朝鮮拘束の米国人)解放「期待を」

  • アメリカと北が阿吽の呼吸で、世界とアメリカに対して米朝首脳会談の合理性と妥当性をPR。苦境にあるトランプは、それさえも中間選挙の糧に。

〇 北朝鮮非核化まで圧力 ガートナ―米上院議員に聞く

  • 決まり文句――「米国は非核化を確認するまで最大限の圧力を続ける」――は当然のこと。
  • 中国が、「南北統一後に米軍が朝鮮半島に残ることを懸念している」とのコメント。それも当然。今の焦点は非核化だが、それに伴う問題――①在韓米軍の残留・撤退、②米韓同盟の帰趨、すなわち統一朝鮮の立ち位置など――いわば「氷山の水面下にある関連する諸問題」が存在する。北が本当に非核化するとなると、日・米・中・韓・北・ロシアなど朝鮮半島に国益を有する国々がぶつかる諸問題が噴出してくるだろう。逆に言えば、戦争以外に外交的な手段で、北朝鮮問題を解決するのは「ラクダが針の穴を通る」くらい難しいということだ。ステイタス・クォー(Status Quo)――北の核保有も含まれる――しか、解決の道はないのかも。

〇 瀬戸際のイラン核合意 トランプ氏、12日までに決断 英独仏、慰留続ける

  • イランと米欧など6カ国が結んだ核合意について、トランプ米大統領は12日までに離脱するかどうかを決断する。中東の核開発ドミノのリスクを抑えている合意が崩壊すれば、地域の緊張が一気に高まる。合意を守ろうと、英独仏の3カ国はぎりぎりまでトランプ氏の説得にあたっている。イラン核合意の行方は、北朝鮮の非核化交渉にも影響を及ぼす。
  • シリア問題に続き、中東の「火種」は、一段と深刻化。
  • 欧州問題(スパイ暗殺未遂やウクライナ問題)と中東問題が緊密にリンク(当事者が米ロ英仏など)。紛争の無限拡大――最終的には第三次世界大戦――の可能性も。
  • イラン核問題と北朝鮮核問題のリンク。
  • トランプは、国内問題、北朝鮮問題、対中国経済戦争、中東問題(イラン、シリア)など、世界に対して多正面作戦を余儀なくされている。世界の警察官の任務を放棄したオバマの世界戦略を否定し、次から次へと「首を突っ込む」政策に。これが「吉と出るのか凶と出るのか」要注意。
  • 世界情勢を天気予報に例えれば「下り坂にあり、場合によっては今後「大嵐」が、朝鮮半島や中東で予想される」と、いえようか。損保マーケットにとっては、ピンチとチャンスが交錯。

 

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