地域包括ケアの課題と未来 (3) 人口の変化と社会保障
少子化
今後の日本を考える上で、最も重要な統計が、国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口です。出生3条件、死亡3条件、すなわち3×3、9種類の条件で、100年後の2110年までの推計値が公表されています。
日本の最大の問題は、出生数が少ないことです。このため、人口が減少します。100年後、多くて6000万人、少ないと3000万人、出生中位・死亡中位推計で4300万人にまで減少します。出生数が減少するので、高齢化率が上昇します。高齢化率とは、65歳以上の高齢者の全人口に占める割合です。日本は2007年に高齢化率が21%を超え、世界で最初に超高齢社会に突入しました。現在も高齢化が猛スピードで進んでいます。
人口が減少すると、人口密度が小さくなり、ゆったり生活できるようになる、良いことではないかと思われるかもしれません。現実には、人口が減少すると、社会保障制度の維持が困難になります。
Socinnov 2015年8月31日