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やたがらすの眼
福山隆: ダイコー株式会社常務取締役、元陸将
「マハンで読み解く中国の海洋戦略」(その1) 仮説「マハンの門下生国家は激突する」を検証する
「両雄並び立たず」 オバマ大統領は、2012年1月5日、アジア太平洋地域での軍事的なプレゼンスを強化する内容の新国防戦略を発表した。 米国はなぜアジア太平洋地域を重視視するのだろうか。それは「中国の台頭」に対抗するた
中国もマハンの門下生
中国が依拠する三人の「M」 今日中国が依拠する三人の「M」がいる。毛沢東、マルクス、そしてマハンである。毛沢東とマルクスが中国と如何に関わっているかについては説明の必要も無いだろう。意外に思われるのがマハンであろう。
日米衝突の原因はマハンにある
メッケル少佐――帝国陸軍の「お雇い外国人」 明治政府は「富国強兵(殖産興業と軍の近代化)」を大戦略として、欧米の先進技術や学問、制度を輸入するために「お雇い外国人」を招聘した。 陸軍は、ドイツ帝国にその指南を要請し、
マハンとルーズベルト大統領の「黄禍論」
黄禍論とは何か 黄禍論とは、マハンとルーズベルトが活動した19世紀半ばから20世紀前半にかけてアメリカや欧州などの白人国家において現れた、「黄色人種脅威論、人種差別の一種」である。黄禍論の根底には、「白人に比べ黄色人
マハンの戦略理論を実現した男―ルーズベルト大統領
マハンの良き理解者――ルーズベルト マハンの戦略理論がいくらアメリカにとって、価値あるものであっても、国策として採用されなければ、単なる「理論」として終わり、その著書「海上権力史論」も海軍大学校などの図書館の中で、古
マハンの「海上権力史論」の概要
マハンがこの本に込めた思い マハンが、この本を書いた目的や意図は何だったのだろうか。マハンは、「海上権力史論」の刊行に当たって、次のように書いている。 「海軍大学で海軍史の講義の依頼を受けた時、最近の技術的発展の著しい海
マハン海軍戦略(その3)――マハンが「海上戦略史論」に執筆者になれた理由
天・地・人 既に述べたように、古来より、事を成すには、「天の時(時代的背景)」、「地の利(立地条件)」、「人の和(人的要素)」という3つの条件が必要だといわれる。前回、前々回とマハンの「海上戦略史論」が世に出た(1890
マハン海軍戦略(その2)――アメリカの地政学
古来より、事を成すには、「天の時(時代的背景)」「地の利(立地条件)」「人の和(人的要素)」という3つの条件が必要だといわれる。前回、「天の時」に着目して、マハンの「海上戦略史論」が世に出た(1890年)し