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米中対立の構図と、「中国のトリセツ」

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目次

はじめに : 動き出すバイデン外交戦略            —-– P.1

1.日米豪印首脳会議(QUAD)、日米「2プラス2」協議 –-P.2

2.米中外交トップによるアラスカ・アンカレッジ 会談 — P.5

3.The Economist誌が示唆する「中国のトリセツ」    —–P.6

               ———————————————————————-

はじめに : 動き出すバイデン外交戦略

(1)「米国家安全保障戦略」暫定指針

3月3日、バイデン政権は米国の安全保障政策を巡る「暫定戦略指針」(Interim National

Security Strategic Guidance )を発表し、中国やロシアに対抗するため、日本や韓国、豪州やNATOとの連携を強めていくと宣言しています。ただ当該指針では北朝鮮の非核化には言及なく、日本にとっては一部に不安の残る内容との指摘ある処です。

当該指針は、これまでバイデン政権が対外的に発信してきた理念、方針を改めて整理した

もので、中でもバイデン氏が2月に初の国際舞台として登壇したミュンヘン安全保障会議での演説を中核とするものです。

まず、前提とする国際情勢について、コロナ・パンデミックをはじめとする今日の重大な危機は国境を超えるもので集団的な対応が必用な事、自国をはじめ世界の民主主義が包囲されている事、中国の台頭など世界における力の配分が変化し新たな脅威を生み出している事、等を挙げ、その上で、米国の安全保障を確保するために経済、国家防衛、民主主義を含む米国の強さの根源を守り育てていく、とするものです。

ブリンケン国務長官によると、バイデン政権は数か月後をめどに本格的な国家安全保障戦略の策定を目指しており、暫定指針はそれまでの「つなぎ」の役割を果たすものとしていますが、今回の指針の発表に合わせて、外交政策に関する演説を行い次の8点を優先課題として挙げる処です・・・

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