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二人の女性が標榜する‘資本主義’のかたち ― Reshaping American Capitalism&Surveillance Capitalism

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はじめに Ms. Elizabeth Warren とMs. Shoshana Zuboff

・米上院議員 E. Warren 女史

米国大統領選2020へ、あと1年を切りました。共和党、民主党それぞれは、その大統領選候補者の選択準備に大わらわです。尤も共和党では現職大統領のトランプ氏に対抗できる候補者はないようですから共和党としてはトランプ氏で決定でしょう。

対する民主党は、バイデン元副大統領をはじめとする数名が大統領候補指名争いに名乗りを上げています。その行方は未だしですが、その中にあって、民主党予備選での有力候補の一人と注目されだしているのが国民皆保険制度等を訴えるリベラル、左派とされる元ハーバード大教授で現在上院議員(マサセッチュー州)のエリザベス・ウオーレン女史です。

民主党左派の筆頭候補と見做されているのがバニー・サンダース上院議員。彼は自らをdemocratic  socialist,民主的社会主義者と称し、やはり国民皆保険制度の復活を掲げ、富の公正な分配を主張する仁です。さて、ウオーレン上院議員も、富の公正化、所得格差の解消、国民皆保険制度を訴える点ではサンダース氏と同じですが、その為に要する財源確保の点で異にする処、それを以って彼女の人気が今上昇中という処です。と云うのも、サンダース氏の場合、国民皆保険のためには、一部費用について労働者にも負担が必要としていますが、ウオーレン氏は、その財源は大企業への増税と、一部の超裕福層への増税を以って担保すると、11月1日にはその構想を公表していますが、彼女のそうした富裕層への攻撃で所得格差に不満を持つ層を引き付け、多くの若者もそうした考え方に共鳴し出しとされる処です。

勿論トランプ氏はサンダース氏やウオーレン氏の発言に、‘米国を社会主義にするもの’ と、強く批判する処、富裕層や大企業を狙い撃ちする政策はトランプ氏の再選とは別の意味での「悪夢」、になると忌み嫌う向きは少なくありません。だからと言って彼らの議論をただ「過激な議論」として目を背けるのは賢明なことではないのではと、思料するのです。

2016年の英国ではBREXIT問題が起こり、同じ年、米国では異常な発想の持主、トランプなる仁が大統領に選出され、その結果は世界を翻弄させる処です。とすれば、同じ急進派とされるもサンダース氏とは違い、骨の髄まで資本主義者だと云うウオーレン氏が、ハーバードで行ってきた法律問題や経済理論の実践を通じてreshaping American capitalism、もう一つのアメリカの資本主義を創造していくとする主張に耳を傾ける事、しかるべきではと思料するのです。 勿論、彼女が民主党の大統領候補となるという事が決まったわけでもなく、ましてや彼女が米大統領になると云う事でもありません。

が、彼女の発想や行動様式からは、米国の新たな変化のsomethingを感じさせると云う点です。従って、選挙戦の行方を云々することよりも、彼女が描く資本主義とはどういった形となるものか、米国に息づく左派の叫びともいえるその声を、超大国と世界の新たな現実として正面から見据える必要があるのではと思料するからです・・・

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