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2016年、米国の選択、そして日本の可能性

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はじめに:不動産王トランプ氏を大統領に選択した米国

 

11月8日、アメリカは自ら「保護貿易主義者」と自認してやまない人物、トランプ氏を次期第45代大統領に選択しました。その瞬間、astonishing victory (J.Stiglitz )の声が上がるほどに、世界は何が起こったのかと、その驚きに包まれてしまいました。なにせ全米のメデイアの事前の予想全てが間違いだったということで、なぜ?と、まさにトランプ・ショックが走ったというものでした。元々泡沫候補とみなされていたそんな人物が超大国アメリカのトップに就くことになり、一体、世界は?日本は?どうなるのかと、我々にとっては全く未知の人物であっただけに、疑心暗鬼が駆け巡り、今なお大きく不安の余震の続く処です。

 

ではトランプ氏とは一体どういった人物なのか。メデイアによると彼は1946年、NY生れのビジネスマン。父から不動産を引き継ぎカジノやホテル、ゴルフ場などの経営に参画、マンハッタンの5番街などに豪華なビルを持ち「不動産王」と呼ばれ、自ら出演するTV番組で更に知名度を上げてきたとされる仁です。もとより政治経験はなし。その彼が一体どういった政治を行なおうとしているのか。

選挙中の彼の発言を拾ってみると、米国にとって益することのないことは見直すとか、米国は予測不能な国にならねばならないとか、まさにビジネスライクに政治をやろうとしているようですが、ビジネスならともかく、世界一の超大国のアメリカが、その意図をかくして相手を出し抜くことに注力することにでもなれば国際秩序は動揺することになります。「米国はビジネスのように運営されるべき時に来た」というのですが、そう単純なことではないはずです。そう言った問題意識を引きずって進むのでしょうか。とりわけ、同盟国への影響は気になる処です…

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