仮説:貨幣とは何か?どのようにして発生したのか?
https://en.wikipedia.org/wiki/Tally_stick
これができるためには、その社会に共通の言語が存在している事と、数の概念があることと、文字を記録する媒体があることが必須要件となる。
三橋貴明氏によると、貨幣の発生過程は次のようなものだそうです。
額面に記載の数値で示された量の金を交換に得る権利の証書である「金匠手形」が、不特定の物品やサービスの受領の対価の支払い手段として社会的に認知されて貨幣機能を持ちました。
上図の出典: http://mtdata.jp/data_66.html
他にも、額面に記載の数値で示された額の納税義務を消滅させる権利の証書である「納税券」としての「日銀券」も、不特定の物品やサービスの受領の対価の支払い手段として社会的に認知されて貨幣機能を持ったのだと思います。
「金匠手形」や「納税券」が裏付けとして持つ金との交換の権利や納税債務を消せる権利から誘発されて貨幣機能が発生し、使用者はもはや債務者を意識しないようになります。
すなわち、貨幣を使用してバスに乗ったり、食料を買ったり、家を買ったりしている際に、これは金に交換できるものだとも、納税に使うためのものであるとかも考えません。非課税対象者は特にそうだと思います。
すなわち、貨幣は債権・債務の記録から誘発された機能ではあるが、最初の債権や債務の内容(金との交換や納税)の範囲をはるかに超えて、不特定の対象についての取引における対価支払い手段に拡張されており、特定の債務者が誰であるかや、本来の債務が何であったかは問題にしないで使用されるようになって初めて貨幣としての本来の機能を発揮し始めます。
貨幣とは、債権・債務の記録から誘発されて、債務者の限定を外すとともに債権の内容の限定も外して、額面に記載の数値の大きさの量の価値を受領できる権利である価値受領権として汎用化させて発生した価値受領権情報である。
価値受領権は権利ですので、国家権力を基盤として存在します。受領する権利であり、請求権ではないので取引相手の同意のもとで貨幣と引き換えに価値を受領できます。貨幣とは情報ですので、それが物質に化体した場合には金貨や硬貨や紙幣となります。貨幣を電子的に存在させた場合には、電子マネーとなります。