追加緩和に動くのかどうか
FRBは早ければ9月、遅くとも12月には追加利上げに踏み切ると考えられています。
FRBが引き締めに動くのとは反対の動きになりますが、日銀は9月20日~21日に実施する「総括的な検証」と同時に「追加緩和」を行うかもしれないとの見方が出てきています。
8月中旬の市場関係者へのアンケート結果では、9月の金融政策決定会合で「追加緩和に動く」との予想が40%、「現状維持」との回答が60%(『こちら』)。
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8月22日発行の「Nomura21 Global 9月号」 では、
「野村證券は9月20-21日の金融政策決定会合で、金融緩和の強化が発表されると予想する」
としています(同レポート9頁;『こちら』)。
このレポートの30頁には『新たな金融政策の枠組みの予想(野村證券)』と題して、野村が考える『金融緩和の強化』の中身についてもう少し詳しく語られています(『こちら』の30頁)。
具体的には:
1) 国債買入の実質減額と柔軟化
→ レンジ付き目標へ移行(年間+70兆~90兆円の買入れ)
2) フォワードガイダンス(将来方針の表明)強化
→ 物価安定目標実現後も相当期間、保有国債の再投資継続等の時間軸を明示
3) マイナス金利の深堀り継続と、支援オペの活用
→ 貸出支援オペの適用金利引き下げ(金利は-0.1%)と、成長基盤資金供給制度の活用(10兆円から20兆円に)
4) ETF、J-REIT買入れ増額
→市場急変時等の臨時措置に位置付けを変更
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一方、10日くらい前だったでしょうか、JPモルガン(日本)の方がテレビで、『モルガンとしては、日銀がマイナンス金利の深掘り(0.2%へ)と国債購入額増(追加10兆円)を行うと考えている』旨を発言。
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また本日の日経新聞は『黒田総裁が「ひとり総括」』と題する記事で、黒田氏がマイナス金利の効果を強調したジャクソンホールでの発言に注目しています。
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はたして21日、日銀はどういった発表をするのでしょうか。