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花見忠

花見忠

松尾綜合法律事務所客員弁護士。東京大学法学部法学博士、ケルン大学法学部、コーネル大学法学部、 カリフォルニア大学バークレー校留学。上智大学法学部教授、ルーバン•カソリック大学法学部客員教授、ハーバード大学ロースクール客員教授など歴任。政府関係の役職としては中労委会長、内閣官房参与等

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戦後日本を代表する政治思想の第一人者とされる丸山眞男先生が亡くなられて20年、近く先生のゼミ生だった30余人が集まって先生を偲ぶ会が開催されことになり、この機会に各自が先生の思い出を記した文集を活字にするとのことで、筆者

昨年末の「日韓合意」は、当面の政治的解決としては肯定的に評価され得るかも知れない。だが、国際的には今後10年、韓国は「強請りたかりの国」、わが国は「困れば金で済ませる国」として記憶されること必定。わが国はそろそろ黒船の恫

前稿(「世界を徘徊する『歴史認識』と言う名の妖怪」戦略検討フォーラム、2015,8,28)では、「日本の歴史家を支持する声明」と題する、アメリカの学者を中心とする187人の「日本研究者」が日本の歴史家に宛てた文書の批判的

「歴史認識」見直しの潮流  この数カ月、「歴史認識」という名の妖怪が世界を駆けめぐっている。これは、「従軍慰安婦」と名付けられた第2次世界大戦中の、帝国軍人相手の売春婦のうち、生き残った何人かに対し、彼女らが亡くなる前に

- 裁判官の良心 - もう一人の巨星 さて前回までは、筆者の学生時代に斯界の第一人者として仰ぎ見ていた田中耕太郎先生と古畑種基先生の裁判との関わりを見てきたが、当時直接接したことのあるもう一人の偉大な先生に、同じく東京大

- 権威に跪く裁判所 - 証拠物の鑑定にまつわる疑惑  前回に紹介した弘前大学教授殺害事件の第一審に提出された鑑定書には、初めから多くの疑惑があったが、加えて一審での無罪判決が逆転有罪とされた控訴審において結局、有罪の決

― 冤罪事件に見る「裁判官の思考停止」- 前回は、2人の元裁判官による内部告発とも言うべき裁判実務に対する否定的評価を紹介しておいたが、この外にも同じく元裁判官で近年極めて精力的に現在の日本の裁判について次々と批判的考察

―裁判所は「円形監獄」、裁判官は「司法の囚われ人」- 戦後司法のDNA 前回述べたように、アメリカ占領軍の基地拡張反対のため立ち入り禁止の基地内に侵入した被告らの処罰が問題となった刑事事件で、日本政府による占領軍の駐留許

半世紀余を遡る「法の支配」の幻想 このシリーズでは前回までに、日本国憲法の基本的価値観を例として、一般国民の皆さんの法というものに対する思いこみと現実のギャップについて、簡単に指摘しておいた。 ところがつい最近、たまたま

「法」の前提としての普遍的価値 安倍内閣が唱える「価値観外交」の前提とされる「普遍的価値」として「自由、民主主義、基本的人権、法の支配、市場経済」が我々市民にとって受け入れやすいのは、これが同時に現在の我が国が持っている

「法の支配」の幻想について1 安倍首相による「法の支配」の強調 安倍首相は、5月30日のシンガポールで開かれたアジア安全保障会議(シャングリラ対話)における講演で「海における法の支配」の重要性を強調、続いて 6月4日に開