知財創造教育の必要性と普及方策
【必要性】 日本国民の思考力の劣化と非常事態への対応能力の欠如
日本国民(特に、官僚および国会議員)の思考力の劣化が著しいことが、今回の新型コロナウイルス禍および過去約30年間の長期デフレの中で明らかになりました。
https://www.youtube.com/watch?t=411&v=gCaOdoQUAmQ&feature=youtu.be
端的に言うと、これまでの教育が育成してきた受験秀才脳は、自分の頭で考えることを忘れて教科書に書いている事や教師に教えてもらったことや学界の通説を理解し覚えてはその知識を使う事にだけ長けてはいるが、前例の無い事や非常事態のように創意工夫で解決策を探らねばならない事態には手も足もでないで思考停止することが判明しました。
問題発見、原因分析、問題解決という創造的思考ができる脳を鍛える知財創造教育が、この国難から脱出するためにも、これからの若者の未来のためにも必要です。
【方策1】 知財創造教育
知財創造教育を学校現場に普及させるためには、知財創造教育に対する明確で継続的で強い需要が必要となります。
そのような需要が生じるためには、生徒や社会人を含めた人材の知財創造能力(例:発明創造能力)を客観的な数値指標で定量評価でき、知財創造教育によって人材の知財創造能力の 大幅な向上ができるという事を具体的に示すことが必要です。
人材の創造性の強化が重要であるという事は、教育基本法においても述べていますが、定量的に創造性の度合いを計測する方法が確立できていなかったため、教育現場においては 創造性の強化はキャッチフレーズにはなっても具体的で継続的な施策にはなりませんでした。
創造性強化の施策の成果を示せないので、一時的な試行はできても予算もつけられないし時間も割けないという状態を突破できていなかったのだと思います。
したがって、創造性が重要だということは教育においても企業においても家庭においても常識になっていますので、知財創造能力の定量評価の方法および評価基準さえ確立できれば、 企業における人材採用や大学や大学院の入学試験でも、知財創造能力の定量評価値が用いられるようになります。
そうなれば、初等中等教育においても家庭においても、知財創造能力の育成に関して明確で継続的で強い需要が発生します。
その強い需要が発生する結果、知財創造教育を学校現場に普及させることができると考えます。
【方策2】 発明能力者ネットワークにより各種問題を卓越した創造性で解決
官僚も政治家も企業中枢からも、問題発見、原因分析、問題解決という創造的思考の能力が著しく劣化している日本を復興させるためには、発明能力者のネットワークを形成し、上図に示すように、その発明能力者のネットワークで日本の様々な分野の問題を解決する事が必要です。
そして、発明能力者のそのような活躍を日本の子供たちに見せることで、発明能力者になりたいという憧れを持つようにすることが重要です。
まずは、知財創造能力(例:発明創造能力)を客観的な数値指標で定量評価する方式を開発するための国家プロジェクトの実行から開始すべきと思います。