もう一人の中央銀行総裁
日本のマスコミでは、米国のイエレンFRB議長や黒田日銀総裁ほどには、大きく取り上げられることはありませんでした。
しかし21日(木曜日)のドラギECB総裁のコメントでマーケットは一変しました。
欧州中央銀行(ECB)理事会後に開いた記者会見におけるコメントだったのですが、その模様はECBのサイトに行くと見ることが出来ます(『こちら』です)。
1時間に及ぶ記者会見の様子がビデオに収められています。
忙しい方は開始後13分後くらいのところに出てくるFinancial Timesの女性記者の質問に対する彼の答えを見るだけでも十分でしょう。
「to review and possibly reconsider」
と言っているのですが、前後のコンテクストから、ECBにはいろんな政策手段もあるし・・と語っており、市場関係者はドラギ総裁の強い意志を垣間見ました。
日本のマスコミで、
『総裁は「3月に開く理事会で政策を再評価する」と述べ、追加的な金融緩和に踏み切ることを示唆した』
と伝えられている部分です。
質疑応答に先立つ総裁の発言(ビデオで11分頃)でもドラギ総裁は同様のコメントをしています。
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イタリア生まれのドラギ総裁。
イタリア銀行総裁もつとめたことがあります。
英語は分かりやすく、記者たちの様々な質問をさばく手腕も見事。
1時間に及ぶ記者会見ですが、時間のある方は是非ともご覧になってみることをお勧めします。
ECBの次回理事会は3月10日に行われます(『こちら』)。
なおドラギ会見に先立つ今月21日(木曜日)の理事会で決められたのは下記プレスリリースの通りの内容です(『こちら』)。
21 January 2016 At today’s meeting the Governing Council of the ECB decided that the interest rate on the main refinancing operations and the interest rates on the marginal lending facility and the deposit facility will remain unchanged at 0.05%, 0.30% and -0.30% respectively.
(Hidetoshi Iwasaki’s Blog)