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「投資」を考える⑦「カントリー・リスク」とは何か 世界は決して「フラット」ではない

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投資をするにあたっては、①投資した元本をやがては回収できるのか(元本リスク)②投資先が法的 または社会的な問題を引き起こし、出資者に思わぬ損害賠償が求められたり評判を落としたりはしない か(コンティンジェント・ライアビリティー)③投資先の経営陣が出資者に対して誠実な報告をし、ま た出資者の意向を反映した経営を継続するのかどうか(ガバナンス、コントロール)│など、さまざま なリスクをとらなければならない。
また元本を失うような事態としては、投資主体の経営の間違いから生じるもの以外に、①所在国の政 情の変化(カントリー・リスク)②世界的な資本市場の急変(マーケット・リスク)③天候異変(クラ イメート・チェンジ)や感染症の流行(エボラ出血熱、HIV、鳥インフルエンザ、かつてのペスト) │など、投資主体自身では全くコントロールの効かない外部要因もある。
一方、投資した「証券」には、①信用(クレジット)リスク②流動性(リクイディティー)リスク③ 価格(プライス)リスク│などがある。投資をするにあたっては、将来顕在化する可能性のあるこれら のさまざまなリスクを考慮しなければならないが、筆者が経験したいくつかについて、今後数回にわた りシリーズで取り上げ、読者の参考に供したい…。

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