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「投資」を考える⑧ バブル形成と崩壊のリスク 野城久吉著「商機」に学ぶ

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前回より本連載で「投資に伴うリスク」について論じ始めたが、本稿ではその2回目として「バブル の形成と崩壊」を採り上げる。それは、筆者自身、証券投資において一番損をしたのが「バブル崩壊を 回避できなかった」という個人的な経験であることと併せて、現在の日米の債券・株式市場は、筆者の 視点からすると「既に」完璧にバブっており、何かを機にいつ崩壊してもおかしくない状況にあるが、 日本のメディアの多くは「今後バブルが発生するか?」という懸念を示しはするものの、「現状は正常 な価格形成がなされている」と認識しているように読み取れるからだ。
一般庶民の小口投資を奨励する「少額投資非課税制度(NISA)」が始まった折でもあり、こうし た甘い認識では、銀行や証券会社を儲けさせるだけで、やがて後悔する個人投資家が多く出るのではな いかと懸念を持つ。特に、NISAでの投資の売れ筋に「海外ジャンク債投資信託」があるということ などを聞くと、筆者は「イエロー・カード」どころか「レッド・カード」を出したくなる。本稿が、読 者がバブルに乗せられず、大事な貯蓄を失わないことに資するのであれば、幸いだ…。

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