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原田靖博
迷走する中国人民銀行と金融システムの今後の展開
やや旧聞に属することになるが、本年6月下旬、中国のインターバンク市場金利が、同国金融史上最大の急激な上昇を呈した。 本件については、内外メディアでは、主としたシャドーバンキング(銀行以外の主体によって担われる運用資金の
地域金融機関の経営革新に向けて、発想の転換とITの本格的利用を望む
我国の地域金融機関は、地域経済の停滞を映じて借入金需要が伸び悩むなか、消耗戦的競争を続けており、難しい経営を余儀なくされている。 これら金融機関の経営の厳しさが、少子高齢化という我国のトレンドおよびデフレの長期化により
スペインの金融混乱と我が国の金融再編
スペインでは、2008年の不動産バブルの破裂により、カハと言われる中小規模の貯蓄銀行が不良資産の増加から経営困難に陥った。これを受け、カハの経営統合が進められたが、本年5月25日、こうした統合の結果設立された金融機関バン
ボルカールールとボルカー氏の思い、そしてJPMorganの巨額損失事件
はじめに 米国では、リーマンショックおよびそれに続いた金融危機の再発を防止する観点からドット・フランク法(正式名称:ウォールストリート改革および消費者保護法)を制定(2010年7月)、現在、鋭意施行規則を策定している状況
欧州ソブリン危機と金融機関の対応
2010年1月のギリシアの巨額財政赤字表面化に端を発した欧州ソブリン危機は、ユーロシステムの構造的欠陥に加え、ユーロ圏諸国の対応の遅れもあって深刻さを増している。こうした欧州の経済大混乱に関する米国金融機関および規制当
体感!ASEAN経済と金融
本年4月初および6月初と2度に分けて、ASEANのバンコク、クアラルンプール、ハノイ、ジャカルタ、シンガポールを訪れ、日系中堅進出企業の実情および現地における金融機関の対応について若干調べて来た。素より限られた期間であ
“Too big to fail”は、誤りか
此度の東北地方太平洋沖大地震の被災者の方々に心からお悔やみとお見舞を申し上げます。一日も早い復興を祈念しています。 我国経済社会は、未曾有の大地震・大津波とこれに起因する福島原発事故で現在苦闘を続けているが、国際的には