Author Archive
安田正敏
効き始めたスチュワードシップ・コード ~ファナックの株主還元策~
ファナックは新設した対話窓口を通じ19の機関投資家の声を聞き、資本効率を重視した経営にかじを切ったと4月28日の日経朝刊が報じています。じわじわとスチュワードシップ・コードが効き始めたと感じられる事例だと思います。具体的
コーポレートガバナンス・コードへの対応 ~経営者の本質的理解と積極的関与が不可欠~
コーポレートガバナンス・コードに対する対応としてまず会社がやるべきことは、自らの会社の取締役会が「企業家精神を発揮」して、かつ「株主に対する受託者責任・説明責任を踏まえ」て「会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上」
監査等委員会設置会社への移行表明企業、アンリツ ~監査等委員会設置会社は運用の監視が重要~
アンリツ株式会社が今年6月の定時株主総会で決議されることを条件として監査等委員会設置会社へ移行する方針を決議しました。アンリツにはその心配はないと思いますが、しっかりした内部監査部門を持たず常勤の監査等委員を置かなくも会
機関設計の選択議論に虚しさを覚える ~資生堂のコーポレートガバナンスの実践に学ぶ~
監査役会設置会社である資生堂のコーポレートガバナンスの実践を見ていると監査役会設置会社、指名委委員会設置会社、監査等委員会設置会社などの機関設計について議論することがどれほどのことかと思えてきます。資生堂はコーポレートガ
とにかく説明(エクスプレイン)をしよう ~コーポレートガバナンス・コード有識者会議の議論について~
説明することを避ける傾向が日本の企業に強くあるということを考えると、今回のコーポレートガバナンス・コードにおいては「遵守か説明:Comply or Explain」から一歩進んで遵守した場合でも説明を求めるという原則に立
現状維持はあり得ない ~コーポレートガバナンス・コード有識者会議の議論について~
第5回の議事録が公開されましたが、今回の議論の中にも現状を変えたくないためにする、本質的でないいわゆる「ためにする」議論が散見されます。この会議に集まった有識者の方々の叡智と時間を無題にしないためにもこの会議がこのような
常勤監査役の経営者からの独立性を確保せよ ~コーポレートガバナンス・コード有識者会議の議論について~
常勤監査役の経営者からの独立性が担保されていないという実態が監査役制度の最大の欠陥であり、海外の投資家から日本の監査役制度が評価されない最大の理由ではないかと思われます。この問題を解決するに「中立的・独立的な職務執行を担
指名及び報酬諮問委員会の設置で透明性確保を~コーポレートガバナンス・コード有識者会議の議論について~
第4回有識者懇談会に寄せられたに日本取締役協会の「企業の持続的成長に向けた「攻めのコーポレートガバナンスに向けて-コーポレートガバナンス・コード(日本取締役協会案)-」と経済同友会による「コーポレートガバナンス・コードに