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成長戦略を活かす「リスク・マネジメントと保険の手配」(その8) 役員の責任 「Directors & Officers Liability 」

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このところ毎日のようにマスコミに取り上げられているT社の不正会計問題は、いずれ役員責任の追及所謂株主代表訴訟(しかも集団訴訟の恐れ)を含む様々な役員訴訟へと発展することは間違いないところであろう。経営上の失敗だけでなく法律に抵触するような不正会計/粉飾決算/税務処理/独禁法違反等で、過去にもそうそうたる日本企業の役員の責任が問われてきているが、なかなか役員責任の重さに対する認識が改まらないのは欧米に比べて株主の追及の甘さにも一因があるのかも知れない。筆者が1991年「役員賠償責任保険(Directors & Officers Liability Insurance)」を米国から日本へ導入するのにあたって、当時の経団連国際会議場でセミナーを開催したところ、150社ほどの経団連所属の出席企業の役員の方々から、「欧米では当たり前でも日本において役員個人が訴えられることなんかあり得ない」と総スカンだったが、今やそのように悠帳に構えていられないことを、企業の役員の方々は肝に銘じて経営にあたってもらいたいと念じている。
そこで、役員訴訟リスクについて、保険を絡めて言及してみたい・・・

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