Author Archive

桑原靖夫

桑原靖夫

慶応義塾大学経済学部卒業、コーネル大学大学院修了(労働経済・労使関係)。民間企業、経済協力開発機構、日本労働協会(現労働政策研究・研修機構)、獨協大学教授、獨協大学学長などを経て、同大名誉教授。その間、ケンブリッジ大学ウルフソン学寮、放送大学、復旦大学客員教授、雇用審議会専門委員、中央家内労働審議会、中央最低賃金審議会委員なども務めた。
主要編著書:『国境を越える労働者』、『グローバル時代の労働者―どこから来てどこへ』『労働の未来を創る』、『先進諸国の労使関係』
最近の関心領域:労働経済の国際比較、近世ヨーロッパ美術・文化研究
転載先: 『時空を超えて』(桑原靖夫ブログ)

お問い合わせはこちらへ

「不法滞在者」といわれる人々 外国人(移民)労働者の分類カテゴリーのひとつに、「不法滞在者」illegalsといわれるグループがある。彼らの多くは仕事の機会を求めて、越境してきたとみられる。不法滞在者と見られる人たちは、

人気復活は可能か 政治の世界は、一寸先は闇なのかもしれない。あの全米を覆った熱狂的支援の下で選ばれたオバマ大統領だが、その後の人気失墜ぶりはすさまじい。ひとたび落ちた偶像が、再び台座に戻るのはきわめて大変なことだ。今はひ

アメリカの移民法改革は急速に推進力を失ってしまった。最大の原因はオバマ大統領が就任後、アフガニスタンでの戦争、メキシコ湾原油流出、医療改革などに手間取ってしまい、主要な政治課題である移民法改革に、ほとんど着手できなかった

閉ざされる国境 アメリカのみならず、ヨーロッパのドイツ、フランスなどで移民受け入れの道標としての「多文化主義」 multi-culturism が揺らいでいる。それぞれの国が直面する問題の背景には各国固有の問題があるが、

アメリカ移民法改革を脅かす影 麻薬は人間ばかりか社会、国家を破壊する。人生のさまざまな苦しみ、苦難から逃れようと深く考えることなく、そして多くは単なるはずみで麻薬に手を伸ばし一時の快楽を得たとしても、問題はなにも解決しな

失意の中から アメリカ中間選挙の結果は、政権の座にあるオバマ大統領にとって、2年前のあの熱狂は幻のように見えたのではないか。大統領にしてみれば、想像を大きく上回る敗北だったのだ。かなりの落胆ぶりが映像でもみてとれる。高揚

移民の流れは、いつも決まった方向に流れる平静なものではない。しばしば波風が立ち、時にはせき止められ、逆方向に押し戻されることもある。このところ、アメリカ、EUの主要国などでは反移民の動きが高まっている。 今回はアメリカに

Jacques Callot. Les Bohemiens: Le départ 移民について、EUのフランス、イタリア、スペイン、さらにアメリカなどの受け入れ国で、急速に制限的、内向き志向への転換が目立つ。フランスは、